「アドベンチャーツーリズム」は、アクティビティ、自然、文化体験の3要素のうち、2つ以上で構成される旅のこと。自然と独自の仏教文化が残る大分県・国東半島での体験できるアドベンチャーツーリズムをご紹介します。
修験道をベースにつくられたロングトレイル
国東（くにさき）半島は大分空港もある大分県北東部に位置。美しい自然と、寺院・仏像・磨崖仏（まがいぶつ）などが点在する多様な文化があり、一味ちがった旅の体験が楽しめます。
この地域に建てられた寺院群は「六郷満山（ろくごうまんざん）」と呼ばれ、神仏習合の特有の文化が根づいています。ここでは、僧侶たちが寺院を巡る峯入り（みねいり）行が行われているそう。
「かつて使われていた修行道をベースにつくられたのが『国東半島峯道ロングトレイル』です。ここでは数々の神社仏閣や古道、奇石群などを巡りながら楽しむことができます」（豊の国千年ロマン観光圏 観光地域づくりマネージャー・神元詠子さん）。
距離や難易度の異なるコースがあるので、自身のプランに合ったルートを選べます。
初めてでも安心。SUPで海のお散歩
山だけでなく、海から眺める国東半島も別格。波も穏やかで美しい別府湾ではSUP（スタンドアップパドルボード）体験を。遠浅の海なので初めてでも存分に楽しめます。ゆったりとサップボードに乗って、国東半島の山々をながめている心も体も癒されそう。
温泉宿に泊まり、朝は国宝で文化体験
泊まる場所も特別にしたいという方におすすめなのが旅庵蕗薹（りょあんふきのとう）。地域の特産品を使った滋味あふれる郷土料理とおいしい地酒、そして温泉が堪能できるこちらの宿では、隣接する国宝・富貴寺大堂で朝の坐禅体験ができます。日本三阿弥陀堂のひとつに数えられ、現存する九州最古の木造建築物で清々しい時間を過ごしましょう。また、宿の周辺には森林浴や瞑想のできる野外休憩スペースもあるので、いつもと違った宿泊体験を。
「豊の国千年ロマン観光圏」では国東半島内のさまざまなスポットを網羅したツーリズムや、五辻不動尊での護摩焚き修行といった特別体験も提案。気になる方はチェックを！
取材協力／豊の国千年ロマン観光圏、大分県東京事務所
＜取材・文＞ 三浦恭子
