北アルプスの大自然と絶景が広がる「立山黒部アルペンルート」に、夏の観光シーズンが到来! 10月中旬まで楽しめる大迫力の「黒部ダム観光放水」をはじめ、標高2450mの室堂から眺めるみくりが池など見どころが満載です。
夏の黒部アルペンルートはイベントも盛りだくさん
「立山黒部アルペンルート」は、富山県側の立山町・立山駅と、長野県側の大町市・扇沢駅を結ぶ世界有数の山岳観光ルート。高原バス、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスなど、高所ならではの工夫がされた乗り物を利用すればスムーズに移動ができます。
「立山黒部アルペンルートの夏はとにかく涼しいのですが、山の日差しは思った以上に強烈。日焼け対策はしっかりと行いながら散策やイベントをお楽しみください。標高2450mで暑さと無縁の『室堂』では、夏休み期間限定のイベント『2023なつたび!立山』を実施します。『みくりが池』を回りながらオリジナルのステッカーを完成させるシールラリーや、さまざまなグルメを満喫できるイベント『山の日デイズ』(8/9~8/11)に参加して、雲上の避暑地を満喫してみてはいかがでしょうか?」(立山黒部アルペンルート 立山黒部貫光 営業推進部・秋山多菜さん)
黒部ダムの名物が、10月15日(日)まで実施される「黒部ダム観光放水」。黒部峡谷の景観維持を目的に、毎年限定の期間で行われている放水。毎秒10t以上の水が霧状に放水される様は圧巻です。水しぶきに日が当たると、放水にかかるきれいな虹が見られることも。
黒部湖畔も癒しスポットが満載
黒部ダムから徒歩15分ほどにある黒部湖。散策にぴったりなのが、カンパ谷のつり橋から黒部湖畔沿いに整備された「湖畔遊歩道」です。ブナやダケカンバの原生林の中にあり、高低差もなく歩きやすいので子ども連れにも安心。巨木の切り株や冷たいわき水、高山植物など見どころがいっぱい。新緑やおいしい空気を満喫しながらのんびり森林浴を。
黒部湖畔を巡る「ガルペ」は、満水時の湖面が標高1448mとなる日本最高所の遊覧船。天井の一部がガラス張りになっており、湖上からしか見ることができない隠れた名所や、足を踏み入れることができない山々を、間近でみることができるのがポイント。所要時間は約30分。今シーズンは、11月10日(金)まで運航予定です。
黒部湖から大観峰まで大パノラマを満喫
「立山黒部アルペンルート」は、扇沢から立山駅まで片道6~7時間などさまざまなコースがあります。モデルコースを参考にチェックを。ここでは、コース内のおすすめスポットをいくつかご紹介します。
「黒部湖」からケーブルカーに乗って約5分で到着するのが「黒部平」。山と湖、黒部ダムのスケール感が楽しめるスポットです。「黒部平庭園」の周辺には、クルマユリ、ミヤマキンポウゲ、ゼンテイカなど、約100種類もの高山植物が目を楽しませてくれる。
駅にはレストランや売店も。パノラマテラスでは、雄大な立山連峰と青空をバックに記念撮影をしよう。
断崖にそびえ立つ標高2316mの「大観峰」へは、ロープウェイで約7分。真下に広がる大パノラマをゆっくり進んでいきます。四季ごとに変化するタンボ平の景色や、青空を飛び回るイワツバメのさえずりなど、自身が自然の中に浮かび飛んでいるような気分に。
北アルプス最上のブルーを望む室堂へ
「大観峰」から立山トンネルトロリーバスで約10分、立山黒部アルペンルートの最高地点・標高2450mの「室堂」に到着します。高さ20mに迫る雪の大谷や、「北アルプスで最も美しい火山湖」と言われる「みくりが池」が望める人気のスポットです。
夏の見どころは、周囲約630m、水深約15mもある「みくりが池」。周囲約3000m級の山々が映り込んだ水面は息をのむ美しさ。晴れた日には太陽の光を反射して、キラキラと輝く水面が見られます。
大自然で味わうご当地グルメは格別
道中のお楽しみのひとつが、大自然の中で味わうグルメ。各スポットには、個性豊かな料理やスイーツが用意されています。
黒部ダムレストハウスのドリンクコーナーで販売されている「木いちごのソフトクリーム」も人気。「ホテル立山」の「ティーラウンジりんどう」では、「黒部ダムシフォン」に出合えます。立山の湧水を使用した水出しコーヒーとの相性も抜群。お土産としても喜ばれるのが立山地ビール「星の空」。立山駅、室堂、黒部平の各売店で購入できるのでチェックしてみて。
取材協力/立山黒部アルペンルート 立山黒部貫光 営業推進部
写真提供/関電アメニックス くろよん観光事業部、関西電力 黒四管理事務所
<取材・文>寺川尚美