桃と桃太郎で有名な岡山市で誕生した「岡山カレー」は、白桃のチャツネを使ったご当地カレー。現在、岡山市内約45の飲食店で楽しめることで話題になっています。シンプルなカレーライスから、スパイスカレー、カレーパンまでバラエティ豊か。「フルーツ王国」とも呼ばれる岡山を旅しながら堪能しよう。
桃農家のカレーがヒントになった「岡山カレー」
年間を通して晴れの日が多く、白桃やマスカットなど、高級フルーツの栽培が盛んな岡山県。実が小さいときから1つ1つ袋をかけるなど、大切に育てられている白桃は、透き通るように白くてやわらかく、とろけるようになめらかな口当たりが特徴です。
「岡山特産の白桃は、贈答品としても名高いだけに、傷がつくなどして出荷できないもの生まれます。規格外の桃をチャツネに加工し、自宅で楽しんでいた桃農家のカレーからヒントを得て開発したのが『岡山カレー』。白桃の旬は限られていますが、加工することで年間を通じて楽しめ、食品ロスに貢献しています。白桃チャツネは、カレーのコクと甘味を加え、うま味を引き立てるので、クセになります。ぜひ一度ご賞味ください」(OKAYAMAまちおこし隊事務局・松野理絵さん)
チャツネとは、インド料理やカレーで隠し味やつけ合わせなどに使われる、ソースやペースト状の調味料のこと。現在、岡山市内の45店舗では、白桃チャツネを使った各店オリジナルのカレーを展開。今回は、おすすめのカレーをピックアップしてご紹介します。
肉好きは要チェック!おすすめカレー4皿
「京橋朝市」でいつも行列ができる、「トロ函六曜(ばころくよう)」の名物「牛すじカレー」。桃のチャツネがプラスされよりフルーティーに。牛すじから溶け出したコラーゲンが桃のチャツネとともにとろけてまろやかな味わい。
「BAR PAGANINI」で楽しめるのは、たっぷりの赤ワインでじっくり煮込んだ「牛ホホ肉のカレー」。スモーキーな香りに満ちたルウがクセになる「2nd Life Dining Place」の「燻製キーマカレー」も見逃せません。丁寧に燻製された卵やベーコンなどのトッピングも食欲をかき立てます。
JR岡山駅前の岡山高島屋8階にある「和洋美膳せとうち」の「岡山カレー」は、甘辛タレがしみ込んだチキン南蛮を本格バターチキンカレーに乗せたぜいたくな一皿。南蛮酢のさわやかな酸味と桃のチャツネの相性抜群です。
岡山県産素材が融合した多国籍カレー4皿
ベンガル地方の家庭料理をベースにしたカレーが、県内外のカレー好きから支持される「QUIET VILLAGE CURRY SHOP」。人気の2~3種盛りなどにトッピングできる桃のチャツネが評判に。ココナッツの甘さの後にグリーンカレーの辛さがしっかりやってくる「OKCurry SPICE KITCHEN」の「ココナッツシュリンプカレー」。魚介のだしや桃のチャツネが深みとコクをプラスしています。
本場スリランカカレーが味わえる「cafe Antenna」では、岡山産野菜やカキ、サワラ、桃のチャツネのコラボで生まれた「岡山カレー」が好評。本場インドで修行したシェフ自慢のチーズナンが人気の「タンドールバルアンドカフェ」。「白桃チャツネ付チーズナンセット」は、岡山県産タマネギを使ってじっくり煮込んだチキン、キーマ、日替わりの3種から選べるカレーからチョイスできます。
カレーライスだけじゃない!絶品メニュー4品
ツルツル・モチモチの麺が特徴の「手打うどん やす 坊」の注目は、白桃のチャツネの甘味とコクをプラスした「本格スパイスチキンカレーうどん」。カレー好きの著名人もうならせる逸品です。岡山天満屋バスステーション地下のベーカリー「ポンパドウル」では、岡山カレーを包んだ「岡山桃太郎カレーパン」を販売中。ビーフカレーとスパイシーカレー、桃のチャツネを組み合わせたカレーフィリングが絶妙です。
「レストラン ア・ラ・メゾン」では、イタリア産・グラナパダーノチーズにからめた自家製生パスタを、桃のチャツネが入ったカレーソース味えます。岡山県産のフルーツや野菜を使い、フレンチベースでカジュアルに仕上がりに。旭川を眺めながら自然派ワインが楽しめる「ナチュレルモン」の「岡山カレーのミニキッシュ」は、「おかやまジビエ」の猪肉でつくったキーマカレーのミニキッシュ。岡山産有機野菜や地元産の米粉100%生地(グルテンフリー)など素材にもこだわった1皿です。
「岡山カレー」オリジナルの土産品も必見
「岡山カレー」を自宅で楽しめるオリジナル商品として、1人前のレトルトパック「岡山カレー」や、国産大豆の生おから、岡山県産米粉を使用した手焼きの「倉敷おからクッキー 岡山カレー味」なども登場。購入できるのは、JR岡山駅をはじめ、「岡山天満屋」や「岡山高島屋」、「晴の国おかやま館」など。
「カレータクシー」も走行中
黄色い車体全体に3種類のカレーと9種類のスパイスのイラストを散りばめた、岡山カレーオリジナルのタクシーが市内を走行しています。車内のシートはカレー柄で、車体前方には「カレーソースポット」のオブジェを装着。業務担当社員も岡山カレー柄のネクタイとポケットチーフを着用するというこだわりよう。1台のみなので、乗れた人はラッキー!?です。
取材協力/OKAYAMAまちおこし隊事務局
<取材・文>寺川尚美