福井県高浜町の「若狭湾サイクリングルート」透明度抜群のビーチを走る

京都府舞鶴市に隣接し、福井県の西側に位置する高浜町。約8kmの海岸線沿いには、美しいサンセットで知られる若狭和田ビーチをはじめ8つの海水浴場があります。初夏のおすすめ、海を眺めながらのサイクリングをご紹介。

海辺の遊歩道をサイクリング

海沿いにサイクリングコース
海沿いにサイクリングコースが整備されている

 福井県のJR敦賀駅からJR若狭高浜駅までを結ぶ全長約126㎞の「若狭湾サイクリングルート」(わかさいくる)。なかでもおすすめなのが、若狭和田ビーチからはまなすパーク海水浴場まで約7km、海沿いの遊歩道をサイクリングできる高浜町です。

「高浜町は、海と山の豊かな自然囲まれたまち。高浜町のサイクリングの魅力は、なんといっても潮風を感じる海岸沿いを自転車で走れることです。海だけではなく、農村・漁村の中をゆっくり走れるほか、おいしいグルメも満喫できるのが自慢。若狭高浜駅、若狭和田駅、青郷駅の3つの駅でレンタサイクルができるので、是非、高浜町でサイクリングをお楽しみください」(一般社団法人 若狭高浜観光協会・武村享導さん)

高浜城址や明鏡洞も見どころ

明鏡洞
城山公園内にある名勝・明鏡洞

 若狭高浜駅からスタートすると、最初のポイントは高浜海岸に突き出た小さな半島に位置する城山公園。室町時代に築城された高浜城の跡地で、広い芝生広場のほか、さまざまな奇岩や若狭湾などの眺望が楽しめる展望台もあります。「若狭富士」と呼ばれる高浜町のシンボル・青葉山に沈む美しい夕日が見られるスポットとしても人気。

 ぜひチェックしたいのが、名勝・明鏡洞。長い年月をかけて日本海の荒波がつくり上げた「八穴の奇勝」と呼ばれる8つの洞穴があり、その一穴が明鏡洞。穴の彼方に見える水平線が美しく、その水平線が鏡に映った別の景色のように見えることから名づけられたそう。

旧丹後街道
町屋が軒を連ねる旧丹後街道

 敦賀から宮津までをつないでいた旧丹後街道沿いでは、板壁やなまこ壁などの町屋建築が軒を連ね、風情ある町並みが今も残っています。「ふくい伝統的民家」認定の「門戸邸(もんこてい)」では、町屋建築の特徴である「うだつ」や「そでかべ」を見ることができ、漁村の歴史と伝統文化が感じれます。

漁港に隣接した「UMIKARA」で新鮮な地魚料理を

「UMIKARA」
魚と旅するマーケット「UMIKARA」

 ランチは、魚と旅するマーケット「UMIKARA」へ。高浜町の漁港に隣接した施設内では、獲れたての魚介が並ぶ「UMIKARA Market」をはじめ、 お土産にぴったりのオリジナル特産品が並ぶショップ「UMIKARA select」、 新鮮な魚介や地元野菜を使ったメニューが多数揃う「うみから食堂」などが集結。 

「若狭真鯛の漬け丼」
うみから食堂の「若狭真鯛の漬け丼」

「うみから食堂」の名物は、「若狭真鯛の漬け丼」、「若狭に恋する海鮮丼」、「若狭穴子の一本揚げ天丼」。新鮮な地魚料理に目移りしてしまいそう。窓から海を眺めながら海のごちそうは格別なはず。

お土産
左・うらうらレモン フィナンシェ、右・たかはま 鯛サブレ

 また、内浦で栽培しているレモンを使った「うちうらレモン フィナンシェ」や、鯛をモチーフにした「たかはま鯛サブレ」など、高浜町ならではお菓子はお土産に喜ばれています。

国際環境認証「ブルーフラッグ」を取得した若狭和田ビーチ

和田の散歩道
地元住民の生活道・和田の散歩道

 鳥居浜海水浴場や白浜海水浴場など、ビーチ沿いをのんびり走ってお隣りの和田地区へ。細い路地には昔ながらの風景が残り、散策するとどこか懐かしいノスタルジックな気分に浸れます。

 若狭富士と呼ばれる青葉山を正面に見ながら、海沿いの遊歩道を快走。

若狭和田ビーチ
日本の夕日百選のひとつ、若狭和田ビーチ

 最終ポイントとして訪れたいのが、夕日スポットとしても知られる若狭和田ビーチ。アジアで初の国際環境認証「ブルーフラッグ」を取得した人気のビーチで、抜群の透明度と遠浅の海、白く広い砂浜が特徴です。7月~8月は海水浴開設期間になるため、人が比較的少ない5月、6月がねらい目。

カフェ・バー「FAMILIAR」で季節限定のサンセットディナーを

サンセットディナー

サンセットディナー

 若狭和田ビーチの目の前に佇むカフェ・バー「FAMILIAR」では、4月15日~5月19日、8月19日~11月17日の期間(水曜日を除く)、サンセットディナー・プラン を展開。ディナー前には専用のテーブルやラグを用意し、浜辺でゆったりディナーが楽しめます。

 ウェルカムドリンクで乾杯したあとは、地元の野菜や魚介をふんだんに使った地産地消の料理が登場。フグのカルパッチョやセルフで楽しむ手巻きずしなど、目の前に広がる絶景と波の音を聞きながら特別な時間が過ごせます。

取材協力/一般社団法人 若狭高浜観光協会

<取材・文>寺川尚美