毎年20万人の観光客を集める「ひまわり祭り」とは？
北海道といえば、札幌の歓楽街や雪まつり、小樽の海鮮、富良野のラベンダー畑など両手の指では数え切れないほどの観光地と名産品があり、幅広い層から旅先として人気が高い土地です。
そんななか、毎年20万人もの観光客を集める人気スポットがあります。それが旭川空港から車で1時間ほどのところにある「北竜町」のひまわり畑です。美しく広大な田畑の先で23haもの土地に200万本、約30種類ものひまわりが咲き誇る姿は圧巻。訪れた観光客を一面のひまわりが出迎えてくれるのです。
このひまわり愛に包まれた北竜町ですが、今年は一風変わった試みにも挑戦。アイドルグループ「マジカル・パンチライン」のメンバーである清水ひまわりさんが、北竜町の観光大使に就任しました。2019年の「ひまわり祭り」（毎年7月中旬〜8月下旬に開催。入場料無料）の期間中に就任式が行われ、ひまわりの魅力を存分に伝えたのです。
観光大使にアイドルを起用する試みを発案したのは、JAきたそらち北竜支所の星野忠雄所長。その意図について「アイドルと町のコラボによって、北竜町の特産品をこれまで以上にブランド化していきたい」と語ります。星野さんは以前にも、出張物販イベントでアイドルとのコラボを行って商品を完売させた経験があり、実績に則った戦略でもあったようです。
実際、北竜町にはひまわり以外にも第46回日本農業賞で大賞を受賞したひまわりライスやヘルシーなひまわり油、糖度の高い龍の鈴メロンといった農産物もあり、市場では高く評価されている一方で、全国的にはまだまだ知名度が低いのが現状です。こうした状況を打破するのに、ひと役買えればと清水ひまわりさんも観光大使に就任したわけです。
今まで北竜町に来なかった人たちも訪れる
北竜町のひまわり畑で執り行われた清水ひまわりさんの観光大使就任式では、多くの観光客が足を止めて見物し、全国各地から多くのファンが駆け付けていました。さらに、北海道在住のマジカル・パンチラインのファンも「これまで東京のライブにはなかなか行けなかったので直接会えてうれしい」と喜びの声を聞かせてくれました。
清水さんは就任式後、北竜町長への表敬訪問、保育園訪問、メロン、スイカの収穫を体験。「ひまわり畑が想像以上にキレイで驚きました。メロンとスイカも本当に甘くておいしい！ 皆さんの期待に応えられるよう精一杯頑張ります！」と意気込みを語ってくれました。
アイドル×町おこし。北の大地に咲くひまわりのように、力強く咲き誇れるか。その可能性は無限大です。ひまわり関連の特産品をお取り寄せして楽しみつつ、来年の夏は北竜町のひまわり畑を訪れてみてはいかがでしょうか。
＜取材・文／カラふる編集部 撮影／田中智久＞
