ポイントは鮮度とたれ。絶品いくらの選び方を聞きました

[くみくみのふるさと納税ダイアリー]

 正月の食卓に欠かせないいくら。近年は輸入品も増えて、値段もお手頃なものから高級品まで幅広くあります。全国各地の返礼品をお試ししているブロガーの小野くみさんも、以前は「いくらなんて味つけ次第で、たいして違いがないのでは?」と思っていたそう。そんなとき、ある自治体の担当者から、おいしいいくらの見分け方を伝授され、目からウロコの発見が! 

白糠町から突然メールが届いた!そこにはいくら選びの極意が

 2019年もいよいよ残りわずかになってきました。計画的にとわかっていても除夜の鐘は試合終了のゴング、それがふるさと納税です。ラストスパートのこの時季、人気ランキングを陣取るのはカニ、牛肉、いくらなどの高級食材。

 しかし、食べ比べができる訳でもなく、その選ぶ基準はコスパやイメージ画像だけだったりしませんか?
 そこで、今回は北海道白糠町(しらぬかちょう)のいくらの紹介と、おいいしいいくらの選び方についてお伝えしたいと思います。

 お恥ずかしながら以前の私、いくらを選ぶときの基準はコスパだけ。白糠町のいくらを前に、「鮭だろうがマスだろうが、国産だろうが外国卵だろうが構わない、そのおいしさは味つけ次第だから」。
 そんなことをブログで書いたら白糠町の担当者さんからメッセージが。それはなんと、おいしいいくらの見分け方をわかりやすくつづった永久保存版の解説、ぜひシェアさせてください。

ESSEいくら
ESSEふるさとグランプリに選ばれた白糠町のいくら

(前略)
 いくらの寄付金額の違いは卵の違いによるものです。マスよりも鮭の方が高いですし、輸入卵よりも国内(道産)卵の方が高いです。
 輸入卵は アメリカやロシアで鮭から取り出した筋子状の卵を一度冷凍し、輸入しています。それを国内でいくらにするのに、解凍して製造し、そして、また冷凍して販売しています。
 
 すべてのものに共通しますが、冷凍をするたびに、コクやうま味が失われます。それを補うため、たれや添加物を使用しているのです。ですので、商品表示に「鮭卵」とか主要原料名がいちばん最初に書かれていますが、その次とか上位に「水あめ」とか書かれているものは、卵の質がよくないものの証です。
 冷凍物を解凍すると、必ずドリップが出ます。それを水あめでコーティングし、出なくする作用と、新鮮でない卵に味をつける役割も担っています。
 
 本町が扱っている人気No.1の『北海道海鮮紀行いくら』は、水揚げされた当日中にすべて処理しているもので、鮭のおなかから取り出した卵は30分以内には、いくら状になっています。洗浄する水温も10度以下に下げています。
 
 たれは卵本来の味を味わっていただくために、薄目にしています。たれから上げ、窒素瞬間冷凍をし、パッキングの際には容器内の酸素を窒素に入換えること(窒素置換包装)により酸化しないので、いつまでもとれたての味が味わえます。(ちなみに「窒素置換」に似た方法として「窒素充填」がありますが、これは容器に窒素を入れるだけなので、わずかな空気が残ります。「窒素置換」は文字のごとく置き換えしますので、ほぼ酸素はなくなるというものです。)
 
 ですので、 “鮭のおなかにある卵が そのまま製品”になっているほど鮮度抜群ないくらです。
 賞味期限は 2年半です。賞味期限を比べてみるのもいいかもしれません。どれほど製造メーカーが自信をもって出せるかの証ですね。これが、これほどまでの人気とリピートになっている理由です。なお、本町の輸入卵もワンフローズン多いだけで、すべて同じ製法でして、とくに鮭卵は、たれも道産いくらと同じです。それだけよい卵を使っています。
 もう一つ知識として、いくらの粒は大きいものが好まれますし、もちろん見た目もうれしくなりますよね。しかし、いくらの粒自体は水分なので、じつは粒が小さい方が味は濃厚です。ですので、水揚げ初期の方がプロの方はおいしいと言いますよ。
最後の最後、人気の返礼品「いくら」を選ぶときのお役にたちますように。

白糠町いくら
おいしいいくらを選ぶために、原材料表もチェック

 このことを知って思わずスーパーのいくらの、原材料をチェックしてしまいました。
 白糠町のいくらと言えば、私も参加した雑誌ESSE主催の「ふるさとグランプリ2019」でも総合グランプリとなった逸品。きれいな色とハリ、上品な味つけがおいしいと思いながらいただいたのですが、やはりそれには裏づけとなる理由があったのです。

 いくらは命がけで漁に出る漁師さんだけではなく、寒い環境のなか魚をさばいたり、どうしたらおいしく保存できるのか? そんな努力する事業者さんの手を通して私達の元に届きます。

 当たり前のようだけど当たり前のことではないのかも?
 お正月を迎え、なますの上にちょこんとのったいくらやお寿司で食べるいくらに、感謝しなければいけませんね。
 2019年、ふるさと納税の記事にお付き合い下さり有り難うございました。来年も役立つ情報をお伝えしていきたと思います。どうぞみなさま、よいお年を!

<写真・文/小野くみ>

[くみくみのふるさと納税ダイアリー]

小野くみさん
ブロガー。2014年から、ふるさと納税の楽しさに目覚め、返礼品のレビューを中心にブログ「くみくみのふるさと納税返礼品の記録」にアップしている

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