球根になる前の葉を使用。熊本の「葉にんにく味噌」がおいしい!

―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(31)]―

 女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、熊本県のアンテナショップ「銀座熊本館」で見つけた「葉にんにく味噌」を使ったおいしいレシピをご紹介します。

ご飯のともにも万能調味料にもなる「葉にんにく味噌」

葉にんにく味噌ごはん

 葉ニンニクってご存じですか? 文字通り、地中でニンニクになる前の葉のことです。冬が旬で、葉ニンニクとして収穫すると、球根としてのニンニクはできなくなってしまうそう。その葉ニンニクを生産している熊本のすぎかみ農場が、旬をすぎても楽しめるようにと、熊本県産のみそと合わせてつくったおかずみそが、「葉にんにく味噌」(690円税込 130g/熊本すぎかみ農場)です。着色料、保存料、うまみ調味料不使用の自然なおいしさをいかしていると表示されています。

葉にんにく味噌

おかずみそは、各県のアンテナショップにありますが、この「葉にんにく味噌」は、甘味も強すぎず、葉ニンニク入りの食感が残っていて、飽きのこない味です。まずはあつあつのご飯にのせて。それから料理に使ってみました。

「葉にんにく味噌」が隠し味。野菜たっぷりやみつき水ギョーザ

水餃子

 餃子の種には、葉にんにく味噌を入れるのでニンニクは入れません! ほんのり甘味のある仕上がりは、つるりとしてさっぱり味の水ギョーザとの相性抜群です。種が残ったら、焼いてつくねにし、「葉にんにく味噌」を添えていただくと、ご飯がススムおいしさにびっくりしますよ。ひき肉は豚と鶏、どちらでもいいのですが、鶏肉はさらにあっさりした仕上がりになります。

●アレンジレシピ「葉にんにく入り水餃子」

 いつもは豚ひき肉とニラでつくるギョーザの種を鶏肉、白菜とネギ、葉にんにく味噌にしたところ、これが相性抜群で、さっぱりと、でもうま味があり、箸が止まりません。ほかにつけだれは不要。辛いのがお好きな方はラー油だけかけましょう。水餃子のときは、もち粉入りの餃子の皮を選ぶと、つるりんとした食感が楽しめます。

【材料】つくりやすい分量
白菜…200g
タマネギ…1/4個
長ネギ…1/2本
ショウガ…1片
鶏ひき肉…200g
「葉にんにく味噌」…大さじ2
塩・コショウ…各適量
ゴマ油…小さじ1
ギョーザの皮(もち粉入)…1袋(26枚入り)
ラー油…適量
万能ネギの小口切り…好み

【つくり方】
1 白菜はみじん切りにして、塩小さじ1/2をふり、10分ぐらいおいてから水気を絞る。長ネギは粗めのみじん切り、ショウガもみじん切りにする。

材料

2 ボウルにひき肉、「葉にんにく味噌」、ゴマ油、塩、コショウを入れてよく混ぜる。さらに1の野菜を入れ、粘りがでるまでよく混ぜる。

3 ギョーザの皮で包む。とじ目は水を塗ってしっかり閉じる。

手作り餃子

4 鍋にたっぷりの湯をわかし、ギョーザをゆでる。浮き上がってきて皮が少し半透明になればOK。器に盛り、好みでラー油と万能ネギやシャンツァイなどを添える。

水餃子 中見せ

●アレンジレシピ「葉にんにく味噌入りつくね」

 ギョーザの種が残ったら、溶き卵と片栗粉を入れてよく混ぜ、フライパンで焼きます。葉にんにく味噌が肉のうま味を引き立て、なかなかのおいしさ。卵を入れて味が薄くなっているので、さらに葉にんにく味噌を添えて一緒にいただくのがおすすめです。

つくね

また食べたい味。葉にんにく味噌でつくるみそうどん

肉うどん

 いつものうどんつゆに葉にんにく味噌を入れて味を調えるだけで、ニンニク風味とみその甘味がほんのりプラスされ、なんとも深みのあるおいしさになりました。熱いうどんは、寒い時期だけでなく、季節の変わり目や夏の冷房で冷えるカラダにもしみいります。

●アレンジレシピ「豚と小松菜の葉にんにく味噌煮込みうどん」

 豚肉は、しゃぶしゃぶ用のバラ肉がおすすめ。野菜はコマツナ以外に、キャベツやチンゲンサイ、ホウレンソウ、モヤシもよく合います。万能ネギや白髪ネギをたっぷりと添えるだけでも!

【材料】2人分
うどん(冷凍、または冷蔵)…2玉
コマツナ…100g
長ネギ…1/4本
豚バラ肉しゃぶしゃぶ用…150g
片栗粉…小さじ1
ゴマ油…大さじ1
水…600ml
顆粒和風だし…小さじ2
酒…大さじ3
「葉にんにく味噌」…大さじ4
しょうゆ…小さじ1
七味唐辛子…適量

【つくり方】
1 うどんは表示通りゆでて湯をきる。
2 コマツナは4㎝長さに切る。長ネギはみじん切りにする。
3 豚肉は、一口大に切り、片栗粉をまぶす。
4 鍋にゴマ油を熱し、長ネギを炒める。透きとおってきたら水と顆粒和風だしを加える。
5 ひと煮立ちしたら、3の豚肉を入れる。豚肉に火がとおったら、アクを取り、「葉にんにく味噌」としょうゆを加えて混ぜ、溶けたら1のうどんを入れる。
6 うどんに味がなじんだら、コマツナを加える。そのまま火がとおるまで中火で2分くらい煮る。
7 器に盛り、七味唐辛子をふる。

 今回ご紹介した「葉にんにく味噌」は、季節限定の商品なので時期によっては売りきれの場合があります。

銀座熊本館
熊本県アンテナショップ「銀座熊本館」

<撮影・文・料理制作/坂口明子>

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坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。