―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(32)]―
女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、熊本県のアンテナショップ「銀座熊本館」で見つけた「トマトケチャップ」を使ったおいしいレシピを紹介します。
トマト生産量日本一。熊本県のおいしい「トマトケチャップ」
くまモンが目印の熊本県のアンテナショップは、数寄屋橋交差点近くにある「銀座熊本館」。1994年にオープンといいますから、今年でなんと27年! 老舗アンテナショップの1つです。熊本ラーメン、辛子レンコン、高菜漬け、いきなりだんご、黒糖ドーナツ棒などなど、店内には名産が所狭しと並んでいます。そこで今回、目を引いたのが、おしゃれなパッケージのトマトケチャップ。
熊本県はトマトの生産量が日本一。夏野菜の象徴であるトマトですが、甘くて濃厚なタイプは、2月から春に出回るもので、塩トマト、冬トマトとも呼ばれていています。特産地は熊本県八代市。春先に出回る熊本県のトマトのおいしさは、イタリアンやフレンチなど、レストランのシェフも絶賛しています。
そんなトマトを使ったトマトケチャップ、とあったので試してみたくなりました。購入したのは、「はちべえトマト トマトケチャップ」(840円税込 300g/JAやつしろ 八代地域農業協同組合)
生食用の熊本県八代産の完熟(はちべえトマト)を使用していて、製造はJAやつしろ。腐敗防止剤や合成保存料などの添加物が不使用、自然のままのおいしさが自慢とありました。
フタをあけると、ケチャップのイメージを超えて、フレッシュなトマトソースのよう! 味も甘味のあるトマトソースに近く、すっきりしていてどんな料理にも合うおいしさです。早速トマトケチャップ料理の王道、チキンオムライスをつくりました。
●アレンジレシピ「チキンオムライス」
タマネギ、ピーマン、ニンジン入りのチキンライスに卵をのせて、さらに「はちべえトマトケチャップ」をたっぷりかけて仕上げます。くどさはなく、最後までおいしくいただけるのは、このケチャップならでは! チキンライスだけなら優しい味なので、唐揚げや焼き肉のサイドライスにも!
【材料】2人分
鶏モモ肉…1/2枚
タマネギ…1/4個
ニンジン…1/2本
ピーマン…2個
ニンニク(みじん切り)…1/2片
卵…3個
ご飯…2膳分(約350g)
サラダ油・バター…各適量
塩・コショウ…各適量
「はちべえトマトケチャップ」…適量
【つくり方】
1 鶏肉は小さめの一口大に切り、塩少々をふって5分おく。
2 タマネギ、ニンジン、ピーマンは7mm角ぐらいに切る。卵はボウルに割り入れて溶きほぐし、塩、コショウをふる。
3 フライパンにサラダ油大さじを熱し、ニンニクを炒める。香りが立ったら、鶏肉を炒め、火がとおったら取り出す。
4 3の野菜を入れて炒める。タマネギが透きとおったら、ご飯を加えて炒める。全体が混ざったら、3の鶏肉を戻し、「はちべえトマトケチャップ」大さじ4を加え混ぜ、塩とコショウで味を調え、器に盛る。
5 フライパンをきれいにして火にかけ、サラダ油大さじ1/2とバター大さじ1/2を熱し、2の卵を流し込む。大きく混ぜながら半熟状態にし、4のチキンライスの上にかぶせる。「はちべえトマトケチャップ」適量を上からかける。
新鮮なトマトケチャップだから、ナポリタンも自慢の仕上がりに!
チキンライスの出来に満足したら、次はナポリタン! 「はちべえトマトケチャップ」は、上品な色と味なので、赤さは控えめですが、とってもおいしいスパゲッティナポリタンがつくれます。この味はトマトソースではなくてやっぱりケチャップならではの味が決め手です。
●アレンジレシピ「スパゲッティ ナポリタン」
筆者はナポリタンというと、学生時代に喫茶店で食べたランチのイメージ。今でもファミリーレストランのメニューにありますね。ケチャップの味が濃いとちょっと苦手なのですが、「はちべえトマトケチャップ」でつくると、また食べたいおいしさに仕上がりました。ワインにも合います。
【材料】2人分
スパゲッティ…150g
タマネギ…1/2個
ピーマン…2個
ニンニク(みじん切り)…1/2片分
ウインナーソーセージ…4本
オリーブオイル…大さじ1
塩・コショウ…各適量
粉チーズ…適量
A「はちべえトマトケチャップ」…大さじ5、ウースターソース…小さじ1/2、顆粒コンソメ… 小さじ1/2
【つくり方】
1 スパゲッティは表示通りに塩ゆでにする。
2 タマネギは5mm幅の薄切り、ピーマンは縦半分に切って種を取り、7mm幅の細切りにする。ウインナーは1本を斜め4等分に切る。
3 Aはよく混ぜる。
4 フラインパンにオリーブオイル大さじ1/2を熱し、ウインナーを炒め、タマネギ、ピーマンを加える。タマネギが少ししんなりしたら、オリーブオイル1/2を加え、ざるに上げて水気をきったゆでたてのスパゲッティを加える。
5 全体が混ざったら、Aを加えてあえ、器に盛り、好みの量の粉チーズをかける。
エビチリもおまかせ。ラー油でピリ辛仕上げ
みんなが大好きなエビチリですが、おうちでつくるときは市販のレトルト調味料を使うことが多いもの。シンプルにトマトケチャップとラー油でつくってみたら、ヘルシーチャイニーズ風になりました。辛さはお好みで加減しましょう。
●アレンジレシピ「ブロッコリー入りエビチリ」
ブロッコリーや絹さや、青梗菜など、野菜をプラスしてボリュームもたっぷり。おかずだけでなくお酒のおつまみにもなります。
【材料】2人分
エビ…300g
ブロッコリー…1/2個
長ネギ…1/2本
ショウガ・ニンニク…各1/2片
サラダ油…大さじ1と1/2
塩・コショウ…各適量
A 酒…大さじ1、片栗粉…大さじ1
B「はちべえトマトケチャップ」…大さじ4、ラー油…小さじ1、しょうゆ…小さじ1、顆粒スープ…小さじ1/2
【つくり方】
1 エビは殻を取り、背に切り込みを入れて、背ワタを取る。さっと洗って水気を拭き、ボウルに入れる。Aをまぶしてあえる。
2 ブロッコリーは小房に分け、さっとゆでて水けをきる。
3 ネギ、ニンニク、ショウガはみじん切りにする。Bを合わせて混ぜておく。
4 フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、エビを炒める。火がとおったら、取り出し、サラダ油大さじ1/2を加え、ショウガとニンニクを加える。香りが立ったら、ブロッコリー加えて炒め、エビを戻して炒め合わせる。
5 Bを入れて混ぜ、塩、コショウで味を調えたら、ネギを加え、全体に混ぜたら、器に盛る。
<撮影・文・料理制作/坂口明子>
―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案]―
坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。