リンゴあめはハレの日のスイーツへ進化
リンゴあめ。昨今は各地に専門店も増えつつあり、「お祭りの屋台で買うもの」から「ハレの日のスイーツ」へイメージが移り変わっている印象があります。今回は石川県金沢市にある、北信越初のリンゴあめ専門店「ごりん」さんの「りんご飴」をお取り寄せ&お試し。
今回お取り寄せしたのは「金沢ゴールド」「シナモン」「抹茶ミルク」の3種セット。ほかにもココアやココナッツ、アーモンドローストやチーズなどの味があるそう。チーズってすごいな。
専門店「ごりんのりんご飴」3種類を食べ比べ
「金沢ゴールド」がプレーンにあたり、金沢ということで金箔がかかってるわけですね。ちなみにこちらは到着後48時間以内に食べるのがオススメとのこと。
さて届いて開封したはいいものの、今回はコラム史上いちばん撮影が大変でした。クール便で到着してすぐに冷蔵庫で保管しておいたはずが、開封するわずかな時間の間に少しあめがやわらかく溶けてきています。リンゴの水分かもしれません。
モタモタしているとさらに室温であめが溶けるので、さっさと包丁で切らねばならない、急げ!!
とくに「金沢ゴールド」はあめの鮮やかな赤に金箔が映えますね。丸かじりも捨てがたいところですが、「食べやすくカットしてお召し上がりください」と説明書きがあったので、温度と時間とあめと戦いつつ切っていきます。
お取り寄せした6月当時は青森県直送の「ふじ」を使用。ひとかけかじってみると…あれ、なんか想像してたよりずっとおいしい!
いや、「言うてリンゴあめでしょ」みたいなところはあるじゃないですか。素材がリンゴとあめだけですもの、いい意味でも悪い意味でも想像がつく。しかしなんと言いますか、リンゴ自体がかなりジューシーで甘く、あめの中にリンゴのみずみずしさと甘さが閉じ込められているようなイメージです。
食感も「パリパリ」「シャキシャキ」「ジュワー」と小気味いい。そしてリンゴだからアッサリと、ついもりもり食べてしまう。
あめの繊細さも、おそらくこのおいしさと無関係ではないのでは……?溶けないことを重視したぶ厚いあめだと、この食感や味は出せない気がします。
お次は「シナモン」。シナモンとリンゴの相性は鉄板でしょう!と思いこちらを選んだのですが、意外にもシナモンの風味は控えめ。あめの甘さとりんごのジューシーさが勝ちますね。
そして「抹茶ミルク」を。こちらもほのかに抹茶の風味を感じるといった程度で、メインはあくまで「リンゴとあめ」。「味」というより「フレーバー」という理解が正しいかもしれません。
母(60代)にも各種試食してもらったところ「そこまでいいイメージなかったけどおいしい」と言っておりました。
以前、別のリンゴあめ専門店で食べたときにも感じたのですが、旧世代のリンゴあめは「映え>味」と言いますか、「お祭り気分で買ったはいいけどどうやって食べきろう」みたいな側面がありました。しかし、進化系のリンゴあめはちゃんとおいしいんですよね。
ぶつ切りにしてタッパウェアに入れられている姿はかなり「映え」から遠い姿でしたが、おいしいので家族がパクパクつまんでしまい、あっという間になくなっていきました。
「ごりん」さんではリンゴあめ専門店のカフェを2023年7月オープン。これだけデリケートならばつくりたてはもっとおいしいでしょうし、ばあちゃん(※石川県在住)の顔見る時にでも寄って、もう一度ゆっくり食べたいなと思えるおいしいリンゴあめでした。
ちょっとしたハレの日を演出してくれる、映えてておいしいごりんさんのリンゴあめ、おすすめです。
ごりん
りんご飴3個セット 2400円
日もち ★☆☆☆☆
配りやすさ ★☆☆☆☆
繊細かつ美味 ★★★★★
※紹介した商品は、取材時に販売されていたものです。同じ商品がない場合や価格変更、すでに販売終了している可能性もありますので、ご了承ください。
西園フミコ
漫画家。「コミックDAYS」で2018年から全国のおみやげをとりあげる『おみやげどうしよう?』を連載(全4巻)。