天草のソウルフード苓州屋「天草大王麺」
熊本県は天草出身の友人がおりまして。いつもその豊かな自然についてや、東京からだと2回飛行機に乗るから帰省に金がかかってしゃあないなどの離島ボヤキについて楽しく聞いておりました。そんななか、名物「天草ちゃんぽん」なるものの情報をキャッチ。
今回は天草の「苓州屋」さんから、「天草大王ちゃんぽん」と「天草大王ラーメン」が各3食入ったギフトセットをお取り寄せ。
そもそも「天草ちゃんぽん」とは、太麺とたくさんの野菜や近海の魚介類、かまぼこなどの具を特徴とする天草のソウルフード。長崎市、雲仙市小浜とともに「日本三大ちゃんぽん」の1つとされているんだとか。長崎から海を越えてきた料理人が、長崎ちゃんぽんの技に天草の食材を加えてアレンジしたのが始まりとされているそうです。
そのスープはお店ごとで千差万別なようですが、こちらのお店では豚骨ベース+日本最大級の地鶏「天草大王」の鶏ガラスープを使用。
さらに太麺にも天草の塩を練り込んでいるところがこだわりなんだとか。
「天草大王ちゃんぽん」と「天草大王ラーメン」を食べ比べ
さて、早速野菜・豚肉・かまぼこといった材料を揃えて調理開始。魚介もあったらよかったんだけどさあ、ほら、今けっこうするじゃない?(だれに同意を求めてる?)。
麺をゆでたらそのお湯に炒めた具材とスープの素をインして、1~2分ゆでたら完成です。いただきまーす。
ストレートのちょっとやわらかめな太麺に、豚骨ラーメンを彷彿とさせるスープがおいしいです。くせもなく、万人が楽しめる味といった感じで、たくさん栄養取れるのもスバラシイ。ちょっとタンメンにも似ているかもしれない。
「ソウルフード、地元の人は意外と食べてない」というのがご当地グルメの負のあるあるなのですが、天草出身の友人に尋ねてみると「よく食べてたよ。おばあちゃんが大好きだった!」とのこと。おお! 地域に根づいている!
もう1つの「天草大王ラーメン」も調理していきます。天草大王の鶏ガラ+豚骨スープに天草の塩を練り込んだ麺、そしてこがしニンニクの黒マー油がついてきます。
具材はその日冷蔵庫にあったネギとうずらの卵を使用しましたが(いい加減)、チャーシュー、ネギ、水菜、キクラゲなどを加えるとよりおいしいとのこと。こちらも濃厚な豚骨ラーメンに近い印象ですが、ちゃんぽんより細い麺ののどごしもよく、マー油の香ばしさもよし。
そんなこんなで2種あっという間に食べてしまいましたが、どちらもとてもおいしく、全国どこでも好まれる味だなと感じました。友人曰く「東京のラーメン屋はなんでメニューにちゃんぽんないんだろうと思ってた」くらいなんだそうで、もう天草には「ちゃんぽんがあるのがデフォルト」ということですよね。
関東で育った私にとっては「ちゃんぽん」という食べ物自体が、日常的に選択肢に入ってくるわけではないというか。食べようとしないと食べられないもの、という印象だったので、地域による食生活の違いを感じられ、そういった意味でも楽しい&おいしいお取り寄せでした。
天草に行った際に現地のお店で味わうもよし、お取り寄せに舌鼓を打つもよし。ガチのソウルフード、天草ちゃんぽん、おすすめです。
苓州屋 天草大王麺ギフト6食セット 2700円
日もち ★★☆☆☆
配りやすさ ★☆☆☆☆
もちもち太麺を具だくさんで栄養バッチリ ★★★★★
※紹介した商品は、取材時に販売されていたものです。同じ商品がない場合や価格変更、すでに販売終了している可能性もありますので、ご了承ください。
西園フミコ
漫画家。「コミックDAYS」で2018年から全国のおみやげをとりあげる『おみやげどうしよう?』を連載(全4巻)。コミックエッセイ『ゴミ屋敷住人の祖父母を介護した話』が好評発売中!