アイデアをワイワイ話し合おう。小商い講座で夢が具体的に

[しもすわで小商いヤッテミレバ/第5回]

 長野県の諏訪湖のほとりの宿場町で、地域おこし協力隊として活動する小林由香里さんと綿引遥可さん。「この町を小商いが育つ場所にしたい!」と奮闘する彼女たちの仕事ぶりをつづってもらいました。今回は1か月ぶりに集まった、小商い連続講座のお話です。

仲間の力を借りるからこそ、より魅力的な小商いが育っていく

グループワーク
自分で考えて行き詰まってしまったら、仲間の力を借りてミレバ!

 下諏訪町(しもすわまち)の地域おこし協力隊、略して「ちおこ」の小林由香里と綿引遥可です!

 前回、「まずは夢を語って。下諏訪で小商いを実現する連続講座始めました」でご紹介したのは、小商いの実践を後押しする全4回の連続講座「小商いヤッテミレバ!キャンプ」の1回目。自分の好きなこと・やりたいことを、まずは小さく仕事にしたい!と、8人の仲間が集まってスタートしました。

 1か月ぶりにメンバーと顔を合わせた2回目「アイデア生み出してミレバ」では、いよいよ具体的な小商いづくりに入ります。前回描いた夢を、まわりの方に発表してきてもらうという宿題があったのですが、「話してみることで夢が更に増えた」「家族が応援してくれるようになった」と、みんなの顔がキラキラ。ますます小商いへのエネルギーと思いが増しているようで、うれしくなりました!

 まずは、好きなこと・やりたいことはひとつじゃない!と、それぞれの小商いテーマ案を書き出します。そのなかでも「本当にワクワクするか」「身近な人に喜んでもらえるか」の観点で、悩みながらも自身の小商いテーマを絞り込んでいきました。

 ここで「では、各自でテーマについて具体的に考えてみましょう!」とはならないのが、小商いヤッテミレバ!キャンプです。「みんなでつくる」のがミソなので、絞り込んだ小商いテーマに基づいたアイデアを、メンバー同士でワイワイ出し合います。どんな内容にするか、どんなお客さんに来てもらいたいのか、その人らしい小商いにするにはどうすればいいか、などなど。

発表
それぞれの小商いに、ほかのメンバーもドキドキワクワク!

 主催者の私たち含め、みんな商売に関しては初心者です。なので「こんな自分が人様の小商いに意見するなんて、気が引ける…」という気持ちになってしまいがちです。が、買い手側の「フツウの感覚」をもっているというのが、じつは私たちの武器! だんだんと「それおもしろそう!」「これなら私も欲しい!」と、ワクワクが加速します。頭をフルに使うので、とても疲れるはずのアイデア出しですが、気づけばみんな笑顔になっていました。

 最後に、自分のアイデアに加えて、みんなからもらった心強いアイデアを元に、小商いテーマとその内容、それを届けたい相手を発表してもらいました。メンバーの表情には、大丈夫かな?という不安がありつつも、いよいよやってみるぞ!という前向きな覚悟が感じられました!

 ビジネスを始めるとなると、1人でうーんと考えて、こだわりの商品やサービスをつくり上げていく、もちろんそんな方法もあると思います。でも、みんなで本気のアイデアを出し合って、お互いの小商いを育て合っていく、それが小商いヤッテミレバ!キャンプ流!だからこそ、共感できて魅力的な小商いができあがっていくはず。

集合写真
話を聞いてくれる。意見を言ってくれる。そんな仲間の存在は、とても心強いもの

 私たちは小商いを生み出すだけでなく、好きなこと・やりたいことを実現するために、お互いを応援し合える「コミュニティ」も、一緒につくっていければいいなと考えているのです。

しもすわと私たちのキーワード「みんなでつくる」

リフォーム
有志の参加者さん、町役場の職員さん、そしてちおこ。みんなでつくります!

 思い返せば、やりたい人やそれに賛同した人が集まって「みんなでつくる」というのは、下諏訪町でずっと続いてきたことでもあり、私たちが大切にしたい部分のように感じます。私たちの活動拠点、mee mee center Sumebaもホシスメバも、みんなでワイワイつくったもの。一緒に知恵を出し合い、汗をかきながら作業した仲間は、今も困ったときに頼りになる方ばかりです。

 下諏訪駅前に今春オープン予定の町営の交流スペースも、みんなでつくっている場所のひとつ。学生さんからご年配の方、農家さんからプロの方まで、幅広い年代と背景の協力者さんの手でDIYしてできあがりつつあります。きっとこの場所も、関わってくれた人が集う、おもしろいコミュニティになっていくだろうなあとワクワク。

 みんなでつくれば、なにより楽しい!いろんなアイデアが集まるから、よりおもしろくなる!そんな脈々と続く下諏訪らしさとともに、小商いヤッテミレバ!キャンプは後半戦へと続いていきます。

今月のコアキナイビト その3

花屋さん
お花にまつわることならお任せ!赤メガネがトレードマーク、ムードメーカーな園さん

お花の手しごとショップ 正午の園さん
 
 下諏訪町の御田町商店街にある、予約制のワークショップアトリエです。思わず目を奪われるほどの色とりどりの花材から、自分で好きなものを選んでオリジナルのハーバリウムやフラワーキャンドルなどをつくることができます!商店街を訪れるおばあちゃまから小さなお子さんまで、誰もがほれぼれするようなフラワーアイテムですが…。じつはワークショップはいつも爆笑の渦!店主の園さんは、ご夫婦でバンドを組んでいたり、サンタのコスプレでイベントしたり…。いつでも好きなことを全力で楽しむ園さんの周りには、自然に人と笑顔が集まってくるのです!

[しもすわで小商いヤッテミレバ]

小林由香里さん 綿引遥可さん 
長野県下諏訪町の地域おこし協力隊として、2017年から在住。下諏訪を「小商い=自分らしい暮らし方・働き方の育つ場所にしたい!」と奮闘中。