名だたる観光名所が目白押しの島根県と広島県。今回は、編集部員が両県をまわって、有名なところ、ネクストブレイクのところをあちこち取材しました。パワースポット、花の名所、グルメなど、テーマごとに周辺情報を交えつつ紹介します。文末にはお米のプレゼントもあるので、お見逃しなく!
※施設やイベントが休園・中止になっている場合があります。お出かけの際は事前にご確認ください。
パワースポット編
出雲大社は清らかな気が流れる、縁結びの神様
出雲大社はさまざまな人や物事の結びつきをかなえる、縁結びの神社。毎年10月に日本じゅうの神様が集うといわれる、伝統と格式のあるお社です。
広大な境内にはさまざまな樹木が植えられ、すがすがしい空気が流れています。起伏のある参道を通って、拝殿にお参り。神社では2礼2拍1一礼が基本とされますが、ここでは2礼4拍手1礼、心静かにお参りしました。
拝殿の奥には、大黒様として知られる大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が祭られている本殿が。大国主大神は日本の礎を築いた国づくりの神様であり、縁結びの神様でもあります。縁結びの神様と聞くと、シンプルに恋愛成就を思い浮かべがちですが、この神様は恋人の仲だけでなく、あらゆる生きとし生けるものが、ともに栄えていくための結びつきをかなえてくれるそう。
神聖な雰囲気のなかにたたずむ本殿の奥には、美しい松が生い茂る八雲山がそびえていて、おごそかな気分に。
60年に一度の遷宮(神殿の建て替え)が2018年に終わった境内には、とっても清らかな空気が流れていました。縁結びのお願いはもちろん、日頃のモヤモヤをすっきりさせたいときにもおすすめのスポットです。
近くの宇美神社には悪縁を切る神様も
出雲大社からクルマで20分ほどのところにある、出雲市平田町。ここには縁切りの神様として知られる宇美神社があります。この神社には事解男命(ことさかのおのみこと)という神様が祭られていますが、この神様、「ことさか=関係を裂く」ということから、悪縁を切ってくれるといわれています。
お札に自分の名前と、縁を切りたい相手の名前を書き、ぱきっと2つに割って納めるとすっきり別れられるのだそう。ここで悪縁をすっぱりと切ってから、縁結びの神様である出雲大社で良縁をお願いする人も多くいるのだとか。
古い町並みが残る、木綿街道も必見
宇美神社は「木綿街道」という古い商家が軒を連ねる通りにあります。島根県には中海と宍道湖という2つの大きな汽水湖がありますが、宍道湖周辺では江戸から明治にかけて、綿花の栽培が盛んでした。その集積地として栄えたのが、この木綿街道なんです。
木綿街道の見どころも紹介します
明治30年創業の老舗しょうゆ店
今でも伝統的な製法でしょうゆづくりを行っている老舗しょうゆ店「岡茂一郎商店」は明治30年創業。ここではしょうゆのテイスティングができます。
この地方では、1年半かけてつくったしょうゆをもう一度木桶に戻し、再び大豆と小麦を加えてさらに1年半仕込んだ、「再仕込みしょうゆ=さしみしょうゆ」が一般的。このさしみしょうゆ、普通のしょうゆよりうま味とコクが強く、舌にのせるとふわっと香ばしい風味が広がります。
通常のしょうゆの倍手間をかけてつくられますが、刺身や冷ややっこにかけるとおいしさが倍増しそうな深い味わいです。
酒蔵をリノベーションした宿泊施設
「NIPPONIA出雲平田木綿街道」は2019年12月にオープンした宿。もともとは酒蔵だった建物をリノベーションして、宿泊施設に生まれ変わりました。
室内は昔の雰囲気を残しながら、快適に過ごせるような配慮がされていて、和のテイストの落ち着いたしつらえ。部屋から眺める日本庭園も、ほっとなごませてくれます。
全6室とこぢんまりしていて、あわただしい日常を忘れてのんびり過ごすのにはうってつけの宿です。
くせになりそうなショウガのお菓子
昔ながらの製法でつくられる、お菓子もこの町の自慢。来間屋生姜糖本舗は1715年の創業以来、ずっと同じ製法で生姜糖をつくってきました。この生姜糖はショウガと砂糖を煮詰めたもので、甘さと辛味が絶妙なバランス。口どけもよく、くせになりそうな味わいです。
昔ながらのパッケージも趣があり、お土産にぴったりです。
願い事がかなう、不思議な丸石のある玉作湯神社
島根県屈指の温泉街、玉造(たまつくり)温泉。温泉街から少し離れたところにある玉作湯(たまつくりゆ)神社は、願いごとをかなえてくれる神社として人気を集めています。
境内には「願い石」という丸い大きな石があり、これに社務所で購入した「叶え石」をあてて願いごとをするといいそう。
この日も多くの観光客が願い石の前に列をつくっていました。
肌がツルツルになる、美肌の湯
神社のある玉造温泉は、近年「美肌の湯」として高い評価を受けています。2016年には環境省や観光庁が後援する温泉総選挙の「うる肌部門」で見事1位を獲得。大きなホテルや旅館が並ぶ温泉街には、源泉のお湯をペットボトルにくんで持ち帰ることができる、「湯薬師広場たらい湯」というスポットが。ここでは200円のスプレーつきボトルに入れたお湯を持ち帰り、化粧水代わりに使用できるのだとか(5日以内に使いきること)。